いやしの楽々庵|愛知県岡崎市の心理カウンセリング

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愛知県岡崎市の心理カウンセリング。 辛いを幸せに変える人生の花咲先生、スマイリーの心ひと手間ブログ。

2018年07月08日 17:09  カテゴリ:こんなお悩みにはカテゴリ:スマイリーのつぶやき

災害時の心理的応急処置って・・

今日は久しぶりに青空になりましたが、


台風7号と前線による大雨の影響で

日本中が大きな被害を受けてしまいましたね。

気候がどんどんおかしくなっていく感じがします。


災害というと、このところ地震も多く

いつ東南海大地震が起きるかも心配です。



このような大災害の復旧でまず優先されるのは

安全な環境と生活物資の確保ですが、

支援活動において気を付けるべき

心理的な応急処置というものがあります。


一般に、災害における心理的な問題というと

PTSDが浮かぶかと思いますが、

PTSDが現れるのは復旧がある程度進んでからなので


災害復旧の初期において心理的ケアが必要になるのは、

ショックで茫然としてしまっている。
気が動転している。
どこへ行けばいいのか分からない。
間違った情報に振り回される。
情報が入らなくて孤立している。

といった状況の人です。


このような人達に対する支援とはカウンセリングではなく

「心がけ」のようなもので、

支援活動を行うすべての人が気を付けるべきものです。


WHOはこれを

心理的応急処置(PFA:Psychological First Aid)

としてまとめています。

詳細を知りたい方は→こちらをご確認ください。



現地へ支援に行かれる方は熟知しておく必要があります。


また、今は必要なくても

将来必要になることが十分考えられますので、

PFAの概要だけでも覚えておくとよいと思います。



以下、PAFの概要をざっとまとめてみました。


PFAでやる事は基本的に3つ(活動原則)

①見る
 心理的な援助を必要としている人を見逃さないため
 周りに十分目を配る。

 また、自分の安全は自分で確保する事が基本なので
 災害現場の状況を良く見極めることが大切です。

 被災地では支援者自身もショック状態になる事があります。
 仲間同士でチェックし合うことも大切です。

②聞く
 援助はあくまで本人が希望する場合に限って
 希望する援助を行うのが原則です。

 どこの誰だか分からない人から話しかけられると困惑するので、
 自分の名前を名乗ってから話しかける。

 その人の状況や状態を確認し
 適切な援助に結び付けるため、
 安全な場所で「何か必要な物はないか?」
 「何か気になっていることはないか?」
 話を聞く。

 聞いてあげる事により混乱状態が治まり
 正常な判断や行動ができるようになる場合もあります。
 ただし、カウンセリングではないので、
 辛い出来事や感情を無理やり聞き出してはいけません。

 ※話もできない状態の人には水を渡してあげるといい。

③つなぐ
 自分がいつまでも援助できるわけではないので、
 依存させるのはその人のためになりません。

 その人が自分で問題に対処できるようになるため、
 必要とするサービスの正しい情報を提供し
 社会的支援と結び付けてあげます。
 (自分で実際に確認できた情報以外は伝えない)



緊急支援が終わって災害の復興がある程度進むと、

急に調子が悪くなる人が出てきます。

いわゆるPTSDというものです。

これに関しては心の専門家の支援が必要になります。

カウンセリングが必要でしたらご相談ください。


最後までお読み頂きましてありがとうございました。  

Posted by スマイリー │コメント(0)